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音楽医科学研究センターについて

音楽医科学研究センター(MuSIC)は,音楽家のための医科学研究を行う日本初の研究機関として設立されました.科学研究費補助金「若手研究A」および複数の民間財団の採択を受けたプロジェクトが中心となり,上智大学時限研究部門として活動しています(2015年度から3年間).このような音楽の科学研究機関は,ドイツのIMMM,カナダのBRAMS,イギリスのGoldsmithsなど,欧米には幾つか存在し,素晴らしい成果を挙げているのですが,アジアには一切ありませんでした.しかし,昨今の国際コンクールの入賞者にアジア人を見ない機会は無いほど,アジア人の音楽家は国際的な活躍をしています.にも関わらず,それをサポートする研究・教育体制が整備されていないのは,考えてみると実に不思議なことです.

 

対照的に,アスリートを支えるサイエンスは,スポーツ科学が中心となり,発展してきました.その結果,オリンピックでの競技成績の向上や故障の解決といった形で,アスリートのQOL向上に大きく貢献してきました.スポーツ科学に相当する「音楽医科学」の研究・教育基盤を築くことが,本研究センターの使命です.具体的には,音楽家の疾患の病態解明・治療法開発および演奏技能の熟達支援を実現するアウトプットを生み出し,演奏・指導・医療の現場にソリューションを提供することを目指します.さらに,国内外の音楽大学や企業,医療機関と連携を取りながら,現場と双方向的な交流を深め,最先端の医工学研究とアウトリーチ活動を通じて,音楽家のQOL向上と我が国の文化力の向上を実現します.

 

2015年5月 音楽医科学研究センター センター長

古屋 晋一

 

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